日本においては、マスメディアの大半が反日という地獄絵図で、東京新聞ジャーナリストの長谷川幸洋さんの記事でジャーナリストは左じゃなくちゃいけないと本気で考える理性を失った方々が、日本のマスメディアの主流であって、偏向は当たり前なのですね。
靖国参拝で安倍首相や内閣閣僚が参拝すると、中国や韓国に対して歴史問題に対して配慮が出来ていないとしきりに繰り返す日本の左翼メディア。
日本において左翼=反日本、親中韓なので、日本が悪いと言えば問題がないと本気で考えているようです。
ただアメリカにも同じような問題があります。メディアという私達が情報を得る手段でもありがなら、国民を扇動し、国家が間違った方向に突入してしまう危険性に警鐘を鳴らしたドキュメントが「OUTFOXED」です。
題名のOUTFOXとは、相手を出し抜く、裏をかくという意味で、アメリカのニュースチャンネルFOXニュースとかけて付けられました。
FOXニュースとは、世界のメディア王であるルパート・マッドック率いるニューズ・コーポレーション傘下のニュースチャンネルで、アメリカにおいても強大な影響力を誇るメディアです。
ドキュメントは、FOXニュースが極めて偏った報道によって、国民を煽りイラク戦争に導いたのではないかと糾弾する内容で、インタビューとしてFOXニュース製作に関わっていたスタッフや、CBSの有力キャスターであったウォルター・クロンカイト、同時多発テロで父親を亡くしたがアフガン戦争に反対する男性が出ています。
またFOXニュースの報道戦術を紹介しており、いくつか紹介します。
①POLLING,GRAPHICS, AND MUSIC(
スローガンとグラフィック、音楽で視聴者をメロメロにさせろ。グラフィックに国旗を入れて、BGMに壮大な音楽入れれば、脳内ドーパミンが放出されて中毒にさせるべし。スローガンは「FAIR & BALANCE」
②NEWS COMMENTARY & AD LIBS
ずっとコメンタリーは、ビル・オライリーで決まり。ビル・オライリーにインタビュー担当させて、少しでも意図しない反応が返ってきたら一言「Shut up」で終わり。あと民主党がバカに見えるような広告を入れて共和党カッコいいよねみたいに見せる。あとFOXニュースの意図に合わない意見は一切排除。
③SOME PEOPLE SAY
誰が言ったんだよ、それっていう内容を根拠にして、報道の根拠にする。インタビューでは、○○と誰かが言ってたんだけど、これどう思いますかって、インタビュー相手にぶつける。無論、意味が分からないので・・・になります。引用元は、誰かなのです。(ある○○官僚曰くっていう日本の報道を同じ?)
④EXPERTS
FOXニュースに出てくるコメンテーターは、全部お金貰って主張内容は予め決められています。あとコメンテーターは別に有名じゃなくていいですよ、FOXニュースの言いたい事言ってくれればね。
⑤OPERATION CHARACTER ASSASSINATION
ブッシュ政権にとって危険な人物は徹底的に叩く、叩く、叩く。無害になるまでね・・・
これ以外にも・・・。書くのが面倒になるぐらいなんですよ。あまりにバカバカしくて。あとはご自身で見て頂ければと思います。
FOXニュースは、アメリカの報道が左翼偏向なので、逆に右翼偏向メディアを作ればいいじゃないかということで生まれたのですが、人種、性、戦争等一切手抜きがありません。差別的な内容を報道することによって、庶民が扇動されてしまうという恐ろしい事実。
またイラクが大量破壊兵器を保有いるとニューヨークタイムズのジュディス・ミラー記者が捏造した事件も有名で、アメリカでも左翼メディアが日本の戦前の朝日新聞になってしまいました。
メディアとして最悪最凶の姿が、「OUTFOXED」にあります。NHKや民放の報道も、基本は同じ手法なので、マスメディアが偏向報道を行う時の手口を勉強されたい方は、是非お勧めしたいドキュメント映画です。
国民の為に全力を尽くす国士でも、マスメディアが気に入らないとなれば、徹底的に叩く。そして政治生命が失われるという結末。それで、どれほど日本の国益を破壊したか・・・
マスメディアは、真実を客観的に公平な視点で報道する事はないと肝に銘じた方がよいでしょう。マスメディアにとっての正義は、自分たちにとって気に入らないモノは徹底的に叩くに他なりませんから。
それにしても、ルパート・マードックと組んでテレビ朝日を買収しようとしたソフトバンクの孫正義さんは一体何を考えていたのでしょうかね。テレビ朝日買収が成功していたとしたら、まさか朝日がFOXニュースみたいな右翼メディアになっていたのでしょうか。日本を良くしたいと思うなら、テレビ朝日をルパート・マードックの支配下に置くのは良くない。いや、それに気づいたから孫社長、テレビ朝日買収を諦めたのか・・・。やっぱり孫さん偉大だよ。心置きなくアメリカの別荘でゴルフ三昧な日々を過ごしていただきたい。
世界最大の動画サイトにUPされているかもしれませんので、興味がある方はどうぞ。
2013年8月24日土曜日
2013年6月4日火曜日
誰も知らない悲劇を描いた「THE INVISIBLE WAR」
橋下市長の慰安婦問題が未だに収まりませんね。選挙が近いんだから、もう少し体裁というものを考えた方がいいと思うんですが、未だにツイッターで発狂しているようです。
挙句の果てにはオスプレイの訓練を大阪でやりましょうとまるでソフトバンクの孫社長ばりのハリキリ具合。そのままいくと、ハリキリすぎて日本維新の会の首脳陣が腹切りを余儀なくされる気がするので、不安で仕方がない日本維新の会にお勧めのドキュメント映画、「The Invisible War」でも見て、欧米の橋下バッシングに対する対策でも考えたらいかがでしょうか。
「The Invisible War」が焦点に当てるのは、女性の社会進出、軍隊の兵士として女性が入隊するが、男性兵士のレイプ被害に苦しむ現状である。
沖縄における米兵の犯罪は後を絶たない現状に腹を立て、橋下市長は在日米軍の司令官に、日本の風俗を合法的に使って男性兵士の性的欲求を発散すべきといったそうですが、この映画見ると、そんな悠長な事を言ってられる状態ではない事が分かる。というより、米軍自体が女性兵士のレイプ被害に頭を抱えている状況で、橋下発言はブラックジョークにも程があるってレベルなのだ。
除隊後は、普通の女性として結婚し、今では愛する夫と娘がいる幸せな女性。しかし軍所属時、男性兵士にレイプされていた経験を持っていたとしたら、どう思うか。その女性を心から愛する男性なら、耐えられない過去に他ならないだろう。
女性の社会進出が進んで、米軍に占める女性の割合は全兵士中の1割強。日本の自衛隊に比べれば、かなり多い数字であるが、未だに女性がマイノリティである。どの部隊でも、自分一人が女性で、他のメンバーは全て男性というのもザラにある。そして、不意に味方である男性兵士からレイプそして輪姦される。インタビュー中の女性は、自身がレイプされた経験を語るときは、涙目で思い出したくない過去を視聴者の前でさらけ出す。
「 彼は私をレイプしたの・・・」
「私はあの男に5回レイプされたわ。」
「 コンクリートの上で、力づくで犯されたわ。」
1991年の議会証言では、 20万人の女性兵士にレイプされたとの試算まである。しかし、試算は自身のレイプ経験を報告していない女性は含まれていないので、この数倍の数が実際にレイプされたと思われる。
最近の映画では、「ウィンターズ・ボーン 」で、生活に困窮した主人公(ジェニファー・ローレンス)が生活費を稼ぐ為に入隊志願をするという描写があったが、女性が軍隊を志願する理由は様々だ。経済的な理由もあれば、父親が軍人であったので、同じ道を進んだ女性もいる。
軍隊に入隊する前に、一切男性経験を持たず、入隊後にレイプされることで初体験を経験する女性の告白は衝撃的であった。特に、その経験を軍人であった父親に告白し、父親は残酷な現実に直面するのだ。
そういう厳しい現実に直面する女性兵士は、泣き寝入りせざるをえない。もし、自分がレイプされた事を報告しようとすれば、降格や、奨学金免除の待遇を失う可能性があるからだ。閉ざされた空間の中では、不正を揉みつぶそうとする権力に女性兵士は対抗する手段がない。予め試算された被害者の総数を正確に把握できない理由でもある。実際、除隊後に レイプされた経験を告白するしかないのが現状なのだ。
レイプされた経験から、潰れていく女性も後を絶たず、ストレスからドラッグに浸り、除隊後にホームレスになった女性の4割はレイプ被害を受けているという。これでは、女性が軍隊に入隊する意味がない。まるで、女性兵士が軍内売春婦のような扱いである。レイプされた時の心の苦しみは、PTSDとして一生女性の人生に付きまとう。
レイプ問題は、軍隊という特殊な組織に深く根付いた問題である。男性優位の権力構造や、実際海軍に入隊する新兵の15%は、入隊前にレイプ加害者になったというデータもあり、常人に比べて性的衝動を抑えられない人が、軍隊という閉ざされた場所に閉じ込められれば、マイノリティで非力な女性がレイプ被害に合うのは自明の理でもあった・・・。
結局、レイプ加害者は罰せられる事も殆どない、このドキュメント映画の中では・・・(例外もある)。軍当局は。レイプ被害を完全に排除できるとも思っていないし、臭いものには蓋をしたいだけだった。レイプ被害を防ぐには、軍隊に入隊する人間を人格的な面から評価し、危険な人物をふるい落とす事と、レイプに対する罰則を設けて、実際にレイプ被害を受けた女性兵士がきちんと告発出来るシステムを整える必要があるが、米軍にそこまで出来るだろうか。
軍隊上層部は、軍内のレイプ問題の解決に消極的で、最近になってオバマ大統領が「国家の恥」と糾弾するようになったが、最初にレイプ問題が報道されてから 20年近く経っても状況の改善どころか、悪化していったのだ。途中でイラク戦争が発生したため、おそらくこの時期はレイプ被害が悪化したと思われる。戦争を行うにも兵隊が足りないため、入隊基準を下げて本来軍隊に入隊できないレベルの男性兵士が増えた。また実際に兵士が戦場に赴いて戦闘に参加したため、平常時とは比べ物にならないほどのストレスが兵士を襲っていたはずだ。
最近になって、大統領が軍内のレイプ問題解決に乗り出したという事は、共和党政権って一体何をやっていたのか。キリスト教福音派の支持を受けていて、婚外交渉を許さない人々から支持を受けた政党なら、共和党こそレイプ問題の解決に取り組むべきだと思うのだが・・・。
ドキュメントの終盤になると、実際にレイプ被害を受けた女性たちが勇気を振り絞って不正義と勇敢に戦う。女性としての権利を確立し、レイプ加害者が犯した罪は、決してInvisibleではない事を証明するために。
橋下市長の慰安婦問題を過大解釈して、他国の軍隊について性的スキャンダルを批判するのも実際は正当で、米軍からすれば図星な点も否めない。かといって、橋下市長を擁護するつもりもない。まずは、アメリカを批判するなら、こういう映画を予め見ておくべきだ。
慰安婦問題に代表される軍隊の性的スキャンダルは、どの国も抱える共通の悩みである。だからこそ、発言内容に配慮しなければ、無用な反発を生むだけである。
橋下市長殿、ツイッターで長文書いている時間があるなら、英語の勉強も兼ねて「The Invisible War」をご覧ください。Youtubeで探せば見つかるかもしれないですし。。。
挙句の果てにはオスプレイの訓練を大阪でやりましょうとまるでソフトバンクの孫社長ばりのハリキリ具合。そのままいくと、ハリキリすぎて日本維新の会の首脳陣が腹切りを余儀なくされる気がするので、不安で仕方がない日本維新の会にお勧めのドキュメント映画、「The Invisible War」でも見て、欧米の橋下バッシングに対する対策でも考えたらいかがでしょうか。
「The Invisible War」が焦点に当てるのは、女性の社会進出、軍隊の兵士として女性が入隊するが、男性兵士のレイプ被害に苦しむ現状である。
沖縄における米兵の犯罪は後を絶たない現状に腹を立て、橋下市長は在日米軍の司令官に、日本の風俗を合法的に使って男性兵士の性的欲求を発散すべきといったそうですが、この映画見ると、そんな悠長な事を言ってられる状態ではない事が分かる。というより、米軍自体が女性兵士のレイプ被害に頭を抱えている状況で、橋下発言はブラックジョークにも程があるってレベルなのだ。
除隊後は、普通の女性として結婚し、今では愛する夫と娘がいる幸せな女性。しかし軍所属時、男性兵士にレイプされていた経験を持っていたとしたら、どう思うか。その女性を心から愛する男性なら、耐えられない過去に他ならないだろう。
女性の社会進出が進んで、米軍に占める女性の割合は全兵士中の1割強。日本の自衛隊に比べれば、かなり多い数字であるが、未だに女性がマイノリティである。どの部隊でも、自分一人が女性で、他のメンバーは全て男性というのもザラにある。そして、不意に味方である男性兵士からレイプそして輪姦される。インタビュー中の女性は、自身がレイプされた経験を語るときは、涙目で思い出したくない過去を視聴者の前でさらけ出す。
「 彼は私をレイプしたの・・・」
「私はあの男に5回レイプされたわ。」
「 コンクリートの上で、力づくで犯されたわ。」
1991年の議会証言では、 20万人の女性兵士にレイプされたとの試算まである。しかし、試算は自身のレイプ経験を報告していない女性は含まれていないので、この数倍の数が実際にレイプされたと思われる。
最近の映画では、「ウィンターズ・ボーン 」で、生活に困窮した主人公(ジェニファー・ローレンス)が生活費を稼ぐ為に入隊志願をするという描写があったが、女性が軍隊を志願する理由は様々だ。経済的な理由もあれば、父親が軍人であったので、同じ道を進んだ女性もいる。
軍隊に入隊する前に、一切男性経験を持たず、入隊後にレイプされることで初体験を経験する女性の告白は衝撃的であった。特に、その経験を軍人であった父親に告白し、父親は残酷な現実に直面するのだ。
そういう厳しい現実に直面する女性兵士は、泣き寝入りせざるをえない。もし、自分がレイプされた事を報告しようとすれば、降格や、奨学金免除の待遇を失う可能性があるからだ。閉ざされた空間の中では、不正を揉みつぶそうとする権力に女性兵士は対抗する手段がない。予め試算された被害者の総数を正確に把握できない理由でもある。実際、除隊後に レイプされた経験を告白するしかないのが現状なのだ。
レイプされた経験から、潰れていく女性も後を絶たず、ストレスからドラッグに浸り、除隊後にホームレスになった女性の4割はレイプ被害を受けているという。これでは、女性が軍隊に入隊する意味がない。まるで、女性兵士が軍内売春婦のような扱いである。レイプされた時の心の苦しみは、PTSDとして一生女性の人生に付きまとう。
レイプ問題は、軍隊という特殊な組織に深く根付いた問題である。男性優位の権力構造や、実際海軍に入隊する新兵の15%は、入隊前にレイプ加害者になったというデータもあり、常人に比べて性的衝動を抑えられない人が、軍隊という閉ざされた場所に閉じ込められれば、マイノリティで非力な女性がレイプ被害に合うのは自明の理でもあった・・・。
結局、レイプ加害者は罰せられる事も殆どない、このドキュメント映画の中では・・・(例外もある)。軍当局は。レイプ被害を完全に排除できるとも思っていないし、臭いものには蓋をしたいだけだった。レイプ被害を防ぐには、軍隊に入隊する人間を人格的な面から評価し、危険な人物をふるい落とす事と、レイプに対する罰則を設けて、実際にレイプ被害を受けた女性兵士がきちんと告発出来るシステムを整える必要があるが、米軍にそこまで出来るだろうか。
軍隊上層部は、軍内のレイプ問題の解決に消極的で、最近になってオバマ大統領が「国家の恥」と糾弾するようになったが、最初にレイプ問題が報道されてから 20年近く経っても状況の改善どころか、悪化していったのだ。途中でイラク戦争が発生したため、おそらくこの時期はレイプ被害が悪化したと思われる。戦争を行うにも兵隊が足りないため、入隊基準を下げて本来軍隊に入隊できないレベルの男性兵士が増えた。また実際に兵士が戦場に赴いて戦闘に参加したため、平常時とは比べ物にならないほどのストレスが兵士を襲っていたはずだ。
最近になって、大統領が軍内のレイプ問題解決に乗り出したという事は、共和党政権って一体何をやっていたのか。キリスト教福音派の支持を受けていて、婚外交渉を許さない人々から支持を受けた政党なら、共和党こそレイプ問題の解決に取り組むべきだと思うのだが・・・。
ドキュメントの終盤になると、実際にレイプ被害を受けた女性たちが勇気を振り絞って不正義と勇敢に戦う。女性としての権利を確立し、レイプ加害者が犯した罪は、決してInvisibleではない事を証明するために。
橋下市長の慰安婦問題を過大解釈して、他国の軍隊について性的スキャンダルを批判するのも実際は正当で、米軍からすれば図星な点も否めない。かといって、橋下市長を擁護するつもりもない。まずは、アメリカを批判するなら、こういう映画を予め見ておくべきだ。
慰安婦問題に代表される軍隊の性的スキャンダルは、どの国も抱える共通の悩みである。だからこそ、発言内容に配慮しなければ、無用な反発を生むだけである。
橋下市長殿、ツイッターで長文書いている時間があるなら、英語の勉強も兼ねて「The Invisible War」をご覧ください。Youtubeで探せば見つかるかもしれないですし。。。
2013年5月12日日曜日
レーガン伝記ドキュメント(下)
レーガン伝記ドキュメント(下)。いきなり、国民の不満が高まります。経済が悪化するわ、軍事拡張政策を取り続けるから財政が悪化するわで、政権危機に直面します。
レーガンはソ連を憎んでいた。恐れてはいなかった。だから打倒ソ連を実現するために、軍事費を増やし続けた。そして、手段を選ばなくなるのだ。
ポーランドの民主化運動では、連帯を支持して、ソ連の勢力弱体を図る。ヨハネ・パウロ2世と会談し、レーガンは神の意志を受け取るのだ。ポーランドを民主化させる為に、CIAの画策で政府を弱体化させ、連帯を全面的に支援する。ポーランドの民主化によって、東欧諸国も追随すると信じていた。
アフガンでは、カーター政権から続いた対ソ連対抗作戦を続け、後にタリバンの元になる勢力に対する支援を続けた。
中南米では、ニカラグアのサンディニスタ政権を倒すため、CIAが兵士を教育してソ連の影響力排除に動く。自由の為の戦いを、アメリカから離れた場所でも続けるのだ。
そこまで大胆な軍事政策を行ったレーガン、本人はシャイで孤独な人間だった。側近からすれば、レーガンとそれ以外の世界には、仕切りが存在するようだったという・・・。自由を実現する正義の戦いを実行するには、自分以外の人間を信じる事は出来なかったのか。
国民からも、核政策や軍事政策について批判が強まり、レーガンの共産主義狩りは暗雲が立ち込める。共産主義を倒す為に手段を選ばなくなり、レーガンの理想と、国民の意思に乖離が生まれる。
核兵器廃絶を望む国民と、それを望まないレーガン。おそらく、彼は神のお告げを心から信じていたんだと・・・。そして、ソ連の核兵器の脅威に対抗するため、SDI(戦略的防衛構想)をぶち上げる。当時の科学者は、こんなの不可能だと主張してもレーガンはSDIに固執した。現実とファンタジーの区別が付かなくなっていたのだ。映画俳優として、常にヒーローを演じてきたツケが、ここで回ってくるのだ。これは、のちのゴルバチョフとの米ソ交渉で障害になってしまうのだ。
ミサイルを宇宙からのレーザーで破壊する事で、ミサイルを時代遅れにしようとしたレーガン。今でも単なる空想であることは、北朝鮮の核ミサイル危機でも明らかだ。
レーガンは、ソ連からすれば妥協不可能な要求を続け、事態は混乱を極める。結局目的は共産主義を撲滅するためです。自由を実現する為に、強いアメリカを実現する為に、レーガンは個人の信条を語り続けた。ソ連にとってレーガンはとてつもない強敵であった。
途中核戦争によるアルマゲドンに危機に直面しつつも、アメリカ経済が回復することによって勢いを取り戻しつつあったレーガン、年には勝てなかった。テレビ討論でも、議論が混乱する場面を晒すようになり、年齢を心配されるようになっても国民からの支持は高かった。
レーガンの人間性がにじみ出るのは、対イラン政策ですね。イラン・イスラム革命から、イラン・コントラ事件まで、動揺を隠せないのだ。記者会見でも、まともな回答が出来なくなり、精神的にも体力的にも追い詰められてしまう。ホワイトハウスで、側近と話しているレーガンの顔付きは青ざめていた。奥さんも顔を突っ込んでくるわで大変な状況になってしまう。
でも最後は、人質解放の為に、イラン側に武器を打ったと公式会見で公表し、対イラン政策について過ちを認めたのである。大統領が在任中に対外政策について過ちを認めるというのは、前代未聞である。レーガンは、決して人間性が悪いわけではなかったのだ。
しかし、ブラックマンデーからの経済崩壊、エイズの流行、格差の拡大などの国内問題がまたぶり返しても、神風のごとくゴルバチョフとの交渉が進み、冷戦は終結する。
宗教を土台とした共産主義に対するレーガン十字軍の実績は、一応達成はされた。自由を実現する為に全身全霊を掛けて戦った男。国内の経済政策も、対外政策も根本的には俳優時代に培った反共産主義精神が元にあった。多少の政策に矛盾が生じても、自身の目的を達成する為に手段を選ばなかったのだ。その成果が、ポーランドから始まる東欧民主化革命の連鎖や、サンディニスタ政権の崩壊という形で報われる。ただし、アメリカには膨大は財政赤字という代償を支払う事になった。
共和党のウィルソン主義の象徴こそ、ロナルド・レーガン。歴史的には、賛否両論で波乱を巻き起こし続けた理由が、何度も言うように共産主義を倒したかっただけという事に収束されるのだ。
ドキュメントを見る限り、決して悪人のようには見えない。他国との戦争は、レーガンにとって本当の正義だった。それが、他人にどう見られようと、後世がどう評価しようと関係なかった。
レーガンの是非を問う事はしない。しかし、やり過ぎたかもしれない。打倒共産主義というイデオロギーが、レーガンの理性を奪っていったと言っても過言ではない。しかし、理想ありきの政治家など山ほどいるし、そういう人こそリーダーになる可能性が高いのも事実だ。
しかし、レーガンがどうしても憎いと思う人はいるだろう。とりあえず、政治や経済をイデオロギーで語るのは止めた方がいい。結論ありきで、自分の主張にそぐわない相手に対してレッテル張りをして徹底口撃するような人を政治家として選ばない方が良い。決められない政治家より、本当は自分の思想ありきで決断を下してしまう政治家の方が恐ろしいし、のちに流血の悲劇が待っているのかもしれないと予感させるドキュメントであった。
スピルバーグが「リンカーン」を映画化したんだし、ジョージ・ルーカスがSDI構想に絡めてレーガンを映画化してくれないものか。もしくは、映画俳優組合の委員長として、共産主義者と戦い、保守派として転身していく様を描くのも面白いだろう。ジョージ・クルーニーがレーガンを演じてくれたら、スーパーチューズデー以上のポリティカルサスペンスになる可能性もある。
いやジョージ・クルーニーとレーガンって、顔付きちょっと似てる気がする。気のせいだ・・・
2013年5月10日金曜日
レーガン伝記ドキュメント(上)
新保守主義政策を推し進め、共産主義と徹底的に戦ったロナルド・レーガン氏の伝記映画をご紹介します。伝記映画自体4時間近くあるので、上下に分けてアップします。
ロナルド・レーガン氏の人生は波乱そのもので、ハリウッドスターからアメリカ大統領まで登りつめた男、新保守主義を押し進めるために大きな政府や共産主義と戦い、政府支出をカットし小さな政府を実現しようとした男、家族との葛藤といった一人の男としての人生が描かれています。
序盤は反共産主義志向が、いかにロナルド・レーガン氏に根付いていったか、中盤はレーガンの政治参画のプロセス、終盤は暗殺危機から、政治家としての挫折に焦点が当てられています。
レーガン政権の根幹にある反共産主義や、小さな政府志向は、個人の信条を元に進められました。現代ではレーガン政権について賛否両論でしょうが、レーガン自身は決して悪人ではありませんでした。個人の信条を正義として信じていただけなのです。小さな政府を推し進める事が、アメリカを救うと本気で信じていたレーガン。しかし、なぜ小さな政府がアメリカを救うのか、その根拠は持ち合わせていなかった。
レーガンはハリウッド俳優時、50本以上の映画を作ったが、悪役として出演したのは1作だけで、レーガンは正義のヒーローとしての自分自身にロマンを感じていた。俳優としてのキャリアも、結婚も経験し公私とも順風満帆であったが、若い頃から政治的活動に従事し、リベラルで民主党支持者で、原爆や人種差別を批判していました。
そしてレーガンが政治的信条を変えるきっかけとなったのが、ハリウッドにおける共産主義者の台頭と、その対決です。映画俳優組合員として、共産主義者と噂される組合と対決するのですが、その代償として、脅迫されたり、ファシストと呼ばれるようになり、俳優としてのキャリアが閉ざされる。そこで共産主義に対する憎悪が確固たるモノになり、映画俳優組合委員賞として火米活動委員会に協力し、反共産主義者として活動していく。レーガン自身の私利私欲というよりは、自分の正義を貫こうとしただけだった。
そして政治家としてカリフォルニア州知事からアメリカ大統領を担った男、ロナルド・レーガン。その土台は、俳優時代の経験から生まれたものだった。ただし、政治家としての資質よりは、俳優としての演出力や演技力はピカイチだったが、政策の根底にあるのは、反共産主義、小さな政府志向だけでした。理念ありきの政策は、国民が理念に希望を抱いて大きな勢いが生まれるが、途中で大きな万台にぶち当たり、政治家としての挫折を味わう。
レーガンって人間としては良心的な人だったのでしょう。神を信じ、共産主義を倒し、アメリカ社会の栄光を確固たるモノにするために戦った男。政治運動に傾倒して、離婚を経験して鬱的症状に悩まされたりと普通の人と変わらなかったのです。打倒共産主義に異常な程執念を燃やし続けただけなんですよ・・・。
レーガノミクスで双子の赤字を抱え、格差が広まり、中間層が没落していくのに、軍事的にはかなり右傾化していく。小さな政府には、大きな軍備が必要なのか。一見矛盾しているように見えて、共産主義を倒すためには、国内は小さな政府、対外政策は大きな政府という歪さも、本人にとっては関係なかった。
レーガン大統領の行動信念は、あくまでも反共産主義が元にあって、強いアメリカを実現するために、いかなる政策も反共産主義のイデオロギーが反映されており、それがレーガン自身が信じる正義だったのでしょう。
かつてはリベラルで民主党支持者であったレーガン、映画俳優組合の委員長すら務めた男が共産主義と噂される俳優達が作った組合との対決によって、人生が変わってしまった。共産主義を倒す為に、保守派に転身し共和党の政治家として新たな道を歩み始めたのだ。
これこそ、Born again the conservatives
サッチャーやリンカーンは伝記映画が作られるのに、いつになったらレーガンの伝記映画が作られるのでしょうか。(次回は、この続き)
2013年5月1日水曜日
中央銀行陰謀論を紐解く「ザ・マネー・マスターズ」
デフレ脱却・金融緩和が、現在の日本銀行のプライオリティーのようです。為替や長期金利が急激に変動しており、国民生活の安定には、あまり良い事とは思えませんが・・・。
中央銀行とは、国家の金融政策の中枢であり、経済の好不況において金融政策を決定し、国家の安定的経済運営に務めるのが義務というのが一般的認識。
しかし、中央銀行とは常に陰謀論に晒されるのが歴史の常であり、その陰謀論の起源はアメリカの中央銀行の成り立ちにあるのではないかと、この「マネー・マスターズ」という映画を観て思いました。
この映画は、「マネーの進化史」の内容に近いかもしれません。マネーが生まれた背景や、そこからお金の貸し借り、銀行の成り立ちを解説し、中央銀行がなぜアメリカにおいて作られた背景を解説しています。
内容自体、マネーという概念を、近代ヨーロッパやアメリカの隆盛の歴史に絡めて説明しているのですが、個人的に疑問が残る説明も多々あり、ドキュメントとして内容を全て信じようとは思いません。映画の作者であるベン・スティル氏について調べてみたが、ウィキは削除されており、多少怪しい経歴のようです。どうやらリバタリアンの思想みたいです・・・。
ここまで完成度の高いドキュメントだと、陰謀論なのか真実なのか分からなくなるインセプション的ドキュメントだと思います。
中央銀行とは、国家の金融政策の中枢であり、経済の好不況において金融政策を決定し、国家の安定的経済運営に務めるのが義務というのが一般的認識。
しかし、中央銀行とは常に陰謀論に晒されるのが歴史の常であり、その陰謀論の起源はアメリカの中央銀行の成り立ちにあるのではないかと、この「マネー・マスターズ」という映画を観て思いました。
この映画は、「マネーの進化史」の内容に近いかもしれません。マネーが生まれた背景や、そこからお金の貸し借り、銀行の成り立ちを解説し、中央銀行がなぜアメリカにおいて作られた背景を解説しています。
内容自体、マネーという概念を、近代ヨーロッパやアメリカの隆盛の歴史に絡めて説明しているのですが、個人的に疑問が残る説明も多々あり、ドキュメントとして内容を全て信じようとは思いません。映画の作者であるベン・スティル氏について調べてみたが、ウィキは削除されており、多少怪しい経歴のようです。どうやらリバタリアンの思想みたいです・・・。
ただ、このドキュメントは、中央銀行がなぜ陰謀論的に批判されるのかを学ぶ良いドキュメントと筆者は考えております。
本作の主張を端的に言えば、FRBはヨーロッパの銀行家(ロスチャイルド一家)が支配しており、アメリカ経済は既にモルモットであると。中央銀行陰謀論は、日本だけじゃなくアメリカに存在していたという事を認識する良い機会になりましたw。
アメリカ大統領と中央銀行に対するスタンスを解説するが、個人的に最も印象に残っている内容はリンカーンの中央銀行に対するスタンスと、ヨーロッパの銀行家との対立である。(具体的なあらすじはこちらをご覧ください)
リンカーンと言えば、南北戦争で共和党の大統領として北軍を勝利に導き、南北で分裂していたアメリカを統合した偉大な大統領であります。
本作で解説されていたリンカーンと中央銀行に関係は以下の通り。(端的なまとめ)
①南北戦争の勝利には、莫大な戦費が必要であり、北軍も戦費調達の必要性に駆られていた。
②しかし、ヨーロッパの銀行家は、北軍の資金調達の要請を受けたが、莫大な金利を設定したためあえなく資金調達を断念。
③そのためリンカーンは、議会でグリーンバック紙幣呼ばれる政府紙幣の発行を承認し発行させた。政府から発行された紙幣は、兵士に対する給与の支払い等の戦費に当てられた。(ウィキによる解説)。
リンカーン曰く、「政府が必要な資金需要と消費者の購買力を満たすには、政府自身が通貨を発行し、信用を創造し、循環させる必要がある。通貨発行の特権は、政府の最高級の特権だけでなく、最も偉大な創造的機会である。この原則を採用すれば、納税者は莫大な金利負担をカットでき、マネーが人間の君主にならず、人間に対する奉仕者にする事が出来る。」
しかし、リンカーンの意志に反発したのがヨーロッパの銀行家で、ロンドンタイムスに、アメリカの金融政策を批判する記事が掲載し、リンカーンに対しての警戒を表明した。
「もし北米で生まれた金融政策が、経済基盤として固定された場合、政府が金利等のコスト負担ん無しにマネーを発行し、栄える事が出来るだろう。そして新たな借金なしに、既に存在する借金をペイオフする事も出来る。これは、北米が、商業政策に必要な資金を確保できる事を意味する。このままいけば、北米が経済的に繁栄し、優秀な頭脳、世界に存在する全ての富が北米に向かうだろう。我々が築いた経済支配を守るために、北米の君主制を地球上から破壊しなければならない」
その後、南北戦争が激化し北軍側が資金を必要としたので、リンカーンはグリーンバック紙幣のさらなる発行を承認。国民銀行法(ナショナル・バンク・アクト)を制定し、政府が紙幣を発行する仕組みを構築し、マネーサプライで経済をコントロール出来るようして、ヨーロッパの銀行家からの経済支配に対抗した。
解説の結論としては、ヨーロッパの銀行家に対抗し、新たな経済運営の仕組みを構築しようとしたリンカーンは暗殺される。南北戦争に敗北した南部側の復讐を利用し、ヨーロッパの銀行家がリンカーンの暗殺を画策し実行したのであると。
筆者の見解としては、一見論理が成り立っているように見えるが、これが事実かどうかは疑問であり、本作の主張をそのまま受け入れるのは危険とは思う。マネーの進化史で解説される南北戦争の金融政策とも相違点も見受けられる。
マネー・マスターズで主張されている陰謀論は、ヨーロッパの銀行家に対する不信であり、通貨発行の特権が、アメリカ人以外の勢力に握られているという点が特筆すべき内容だろう。
中央銀行のマネーサプライを牛耳る事で、金利を下げ資金供給を増やし、あえて好景気にもっていく。不動産等のバブルを引き起こした状態で金利を上げれば、ローンを借りた債務者はたちまち資金不足に陥るため、不動産の投げ売りが起こり、価格下落時に一部の資本家が富を確保するのが目的であるというのが要旨の一つである。
歴史とは、文献のみでしか記録が残っておらず、この主張が事実かどうかは専門家の判断に任せよう。事実かどうかは筆者には判断不可能である。しかし、中央銀行がなぜ陰謀論に絡めて批判されるのか、その理由は理解出来た。
理由の一つは、過去の歴史に対する解釈の違いだ。中央銀行は、国家経済の安定的運営に全力を尽くしているという論者であれば、本作の主張は受け入れられないだろう。リフレ派と呼ばれる有識者であれば、マネー・マスターズの歴史的解釈や、その主張を肯定するかもしれない。
経済思想には、様々な流派が存在し、自分たちの信じる思想、立場を推進しようとするので宗教的対立の側面もある。その思想・立場を肯定する手段が、歴史に対する解釈である。どれが正しいかなど、庶民には分かるはずもない。思想家ですら、過去の歴史を自分達に都合の良い解釈をしている可能性も否定できないのだから。
何が正しいかは分からない。しかし、同じ事柄に対する説明や解釈の相違点を理解し、相対的に何が正しいのか自分で判断するしかないのだ。
ここまで完成度の高いドキュメントだと、陰謀論なのか真実なのか分からなくなるインセプション的ドキュメントだと思います。
2013年4月28日日曜日
「キムジョンギリア」北朝鮮内情告発ドキュメント
北朝鮮情勢が悪化して、ミサイル発射も近いという状況から多少落ち着いたのかと思ったら、アメリカ人を拘束したとのニュースが・・・。
これもアメリカから譲歩を引き出すための駆引きでしょうが、こう着状況なのか、状況が悪化しているのかが分からない。
北朝鮮情勢について勉強しようと思い、「キムジョンギリア」という映画を観ました。貧困に苦しむ北朝鮮国民、脱北者とのインタビューを通じて、現在の北朝鮮情勢がどれほどひどい状況かを告発するドキュメント。(日本公開時は2010年10月25日)
最初ジャケットを見た時、ポール・トーマス・アンダーソ監督の「ザ・マスター」と似ているなと思いました。また「キムジョンギリア」というタイトルと、「マグノリア」が似ているので驚きましたが。
キムジョンギリアとは、金正日の46歳誕生日に贈られた花の名前です。この花は、愛・平和・知恵・正義を象徴するそうです・・・。
国内の貧困や、金一族の独裁に苦しむ北朝鮮国民。インタビューを受けた人達は、兵隊だった人や体制側の芸術演出に携わっていたピアノ弾きの方、何年も売春に従事させられていた女性等。
体制維持の為に国民の犠牲を厭わない北朝鮮。徹底的な恐怖政治と、国民を貧困に陥れ外国の情報に触れさせず、反体制側と見なした市民を公開処刑する事により国民に恐怖を与え、反対勢力の芽を断つ。それでも貧困により生活出来なくなり、脱北の道を選んでいく人々。
日本人が知っている事実がドキュメンタリーの大半ですが、序盤にインタビュワーが金日成を崇拝していたという言葉を聞くと戦慄が走ります。今まで体制側に教えられていた事が、外国に行くことにより全て嘘だったと気づいた等、衝撃的なインタビュー内容。
詳しい内容はネタバレになるので避けますが、ドキュメントの間で日本が朝鮮半島を植民地化した過去について触れられています。時系列で行くと。
1910年 日本が朝鮮半島を植民地化。
1913年 金日成がキリスト教一家の元に生まれる。(彼の祖父はプロテスタントの宣教師)
1919年~1940年 朝鮮の自由を求める戦士たちが日本軍に抵抗(教会の支援を受ける)
1932年 金日成が抵抗軍に入り、それと同時に共産主義を採用する。
1935年 日本軍が金日成を指名手配
1941年 金日成、ソ連に赴く
1945年 連合軍が日本軍に勝利し、ソ連と連合軍が38度線で領土分割
1948年 金日成が朝鮮民主主義人民共和国をマルクス主義国家として建国
その後は、朝鮮戦争が勃発したという歴史です。個人的に、金日成がキリスト教一家の元に生まれたというのは初耳でした。キリスト教について教育を受けているはずなのですが、無神論のマルクス主義に傾倒するということは、金日成自身に神を否定せざるをえない状況に追い込まれていたのか(詳しくは勉強中)。他にも、キリスト教団体が脱北に関わったりという描写もあります。
ドキュメントでは、北朝鮮が独裁国家になったのは日本であると糾弾するような描写はありませんが、第二次世界大戦で、日本が連合軍に負けてソ連が現北朝鮮領土を支配したのが運命の分岐点となったのは間違いありません。ただ、アメリカは共産主義に傾いた国に対して。CIAがその国の軍に働きかけてクーデターを起こさせ、共産主義政権を倒すよう画策するのですが、北朝鮮は失敗例なのか。(ここも勉強中。)
最も印象に残ったインタビュー内容ですが、「もし金正日が死ねば、混沌が待っている。」
これは、金正恩体制における核ミサイル危機を暗示していたのかもしれません。また、「金正日が死んでリーダーが変われば、北朝鮮に戻って国を再建したい」とも。
自らが生まれ育った土地を離れなければならないという事は、悲劇そのものです。「この国を出よ」なんて煽る人もいますが、こういうドキュメントを見れば、とんでもない事だという事を実感できます。北朝鮮なら、言語が同じである韓国が隣にありますが、他に中国に脱出しても言語等様々な苦労が待っている。そして、脱北者自身、北朝鮮に残した家族を救うために行動したくとも、体制側の報復を恐れて何も動けない状況。
日本とは考えられない程悲惨な状況になってしまった北朝鮮。国民は、飢えを凌ぐ事で精一杯でまともな教育も受けられない。国民を常に追い詰めれば、反体制勢力が生まれず体制維持に好都合なのです。そしてアメリカや中国からの譲歩を引き出すために、国民の犠牲を厭わない国家、それが北朝鮮。
このドキュメントに近い映画は、ジンバブエ大統領のロバート・ムガベに土地を奪われた白人が、国際司法裁判所でムガベ大統領を訴えた「Mugabe and the White African」がありますね。こういうドキュメントを見て、独裁者と、その圧政に苦しむ国民の現状を認識する事が必要ではないか。
※世界最大の動画サイトで、「キムジョンゴリア」と英語の原題で検索してみてください。もしかしたら、アップされているかもしれません。
2013年4月27日土曜日
最近のバラエティー番組って「ポムワンダフル提供:金で魂を売った最も偉大な映画」だよね
最近のバラエティー番組って、1時間番組が減って、19時から21時までの2時間番組が増えましたね。しかも、フランチャイズレストランの人気メニュートップテンを当てる、AKB総選挙を真似たような人気商品ランキング総選挙、会社の工場に潜入して人気商品の製造工程を見せる等、露骨な広告臭が強い番組が増えてきました。
番組自体は、お笑い芸人を出演させて、あえて厳しい状況に追い込ませて笑いを取ろうとするなど、エンターテイメントも忘れずに、広告・低予算・長尺といった形で製作していますね。
そういうバラエティ番組を見ている人に、見て欲しいドキュメント映画が「ポムワンダフル:金で売った偉大な映画」です。
この映画は、スーパーサイズミーで有名になったモーガン・スパーロックが作っています。スパーロックが作ったドキュメントは、基本風刺ドキュメントになりますが、今回は広告が標的。
まあ基本、広告臭が露骨なコンテンツは絶対面白くないよっていうのが結論なんですが・・・。
モーガン・スパーロック監督最新作、「映画の内容はどうでもいいから、映画の中に出てくる商品を目に焼き付けて、良いイメージをってください。広告はあなたを幸せな気分にします。」という感じですね。
そんなのありえないと思うのが普通の人の感覚だと思いますが、製作側は徹底的に宣伝したい商品を、不自然さを排除しつつ、いかに視聴者に見せるかが腕の見せ所。そういう製作者側の思惑を引き出そうとするモーガン・スパーロックが映画監督をやるわけですから、広告を最優先に考える製作者側と噛み合う訳がありません。
というより、モーガン・スパーロックの製作者側に提案するアイディアが、広告として最も目立つ事しか考えないので、不自然さを配慮しつつ広告を埋め込みたい製作者側は、どうして私たちの思惑を理解しようとしないの?みたいな雰囲気なんですがね・・・w。
広告についての風刺ドキュメントなのに、これは男女がなぜ分かり合えないかを、まざまざと見せられているようでした。モーガン・スパーロックは、男性脳で商品を目立たせる事しか考えておらず、製作者側は、商品を目立たせる事・不自然さを排除すること、視聴者に良いイメージを持ってもらう事等、配慮が出来過ぎる女性みたいでしたね。
男性が論理的に主張することしかできず、女性は論理だけじゃなく、共感や思いやりを求めて噛み合わない恋人同士なんだよと遠回しに伝えたいドキュメント映画なんだと実感。
ここまで広告が映画製作に浸透してきた理由は、出来るだけ安い予算で映画を作りたいからですね。それ以外の思惑なんてありません。広告によって、安い予算で製作でき、映画の中に商品を、これでもかって程視聴者に見せて、良いイメージを持ってもらえれば万事OK。
映画の完成度なんてどうでもいいよって事なんて言っても、ちゃんとした映画を作りたい監督の一人であるタランティーノがスパーロックとのインタビューを受けるのですが、「露骨に商品広告をやると、映画のリアリティが壊れちゃうよ・・・」と言ってました。またJJ・エイブラムスは「ストーリーテリングは、ストーリーセリングなんかじゃないぜよ・・・」とも。
個人的に最も印象的だったのは、映画広告のトレイラ―製作の現場ですね。トレイラ―製作の現場では、ニューロマーケティングという理論が実践されているようで、スパーロックにニューロマーケティングの簡易検査をMRIで調べるのですが、これがもう衝撃的で・・・。
広告を、人間の脳に反応させるように作るというのは、二つの効果があります。一つは恐怖を呼び起こす事と、ある商品が広告で映った時、ドーパミン放出を促すことで、その商品を欲しくなる中毒的症状が起こるのです。
さすがにスパーロックも驚愕。これって視聴者の脳をコントロールすることじゃないの?って、聞いてみると、「いや広告は、MANIPULATION(操作)だよ」と・・・。
広告というビジネスは、視聴者が知らないところで物凄く進化してるんですね(棒)。ということで、日本のバラエティ番組に違和感を持たれたら、オススメできるドキュメントです。
個人的には、面白がる風刺映画というよりは、人類に対する警告映画なんじゃないのと思いましたけどね。ニューロマーケティングについて興味があればどうぞ。
ちなみに、このドキュメントを見ると、映画予告トレーラーが全く信じられなくなります。これは、人間の脳にドーパミンを放出させて、ノータリンジャンキーなっちまいな+IMAXで見に来いよ戦略と、頭の中でインセプションされます。
アイアンマン2についても、シーンに広告沢山入れてる事を指摘しているのですが、アイアンマン3は一体どうなるのでしょうか。個人的には早くアイアンマン3版「正直なトレーラー」が出てくる事を期待しております。
ロマンぶち壊しCinema Sins→https://www.youtube.com/user/CinemaSins?feature=
脳神経映画中毒破壊→https://www.youtube.com/user/screenjunkies?feature=
※この映画の中で、ポール・トーマス・アンダーソン監督は、映画製作における広告に全く興味ないと言ってます(本人のインタビューではないですが・・・)。広告臭が嫌いな方はどうぞ。
あと、ソフトバンクのCMで使われてるBGMが沢山使われてます。特に、スパーロックが映画製作の広告について会議している途中とかですね。きっとスパーロックが、ソフトバンクのCMを見てパロディーとしてオマージュを捧げているんですね、わかります。
番組自体は、お笑い芸人を出演させて、あえて厳しい状況に追い込ませて笑いを取ろうとするなど、エンターテイメントも忘れずに、広告・低予算・長尺といった形で製作していますね。
そういうバラエティ番組を見ている人に、見て欲しいドキュメント映画が「ポムワンダフル:金で売った偉大な映画」です。
この映画は、スーパーサイズミーで有名になったモーガン・スパーロックが作っています。スパーロックが作ったドキュメントは、基本風刺ドキュメントになりますが、今回は広告が標的。
まあ基本、広告臭が露骨なコンテンツは絶対面白くないよっていうのが結論なんですが・・・。
モーガン・スパーロック監督最新作、「映画の内容はどうでもいいから、映画の中に出てくる商品を目に焼き付けて、良いイメージをってください。広告はあなたを幸せな気分にします。」という感じですね。
そんなのありえないと思うのが普通の人の感覚だと思いますが、製作側は徹底的に宣伝したい商品を、不自然さを排除しつつ、いかに視聴者に見せるかが腕の見せ所。そういう製作者側の思惑を引き出そうとするモーガン・スパーロックが映画監督をやるわけですから、広告を最優先に考える製作者側と噛み合う訳がありません。
というより、モーガン・スパーロックの製作者側に提案するアイディアが、広告として最も目立つ事しか考えないので、不自然さを配慮しつつ広告を埋め込みたい製作者側は、どうして私たちの思惑を理解しようとしないの?みたいな雰囲気なんですがね・・・w。
広告についての風刺ドキュメントなのに、これは男女がなぜ分かり合えないかを、まざまざと見せられているようでした。モーガン・スパーロックは、男性脳で商品を目立たせる事しか考えておらず、製作者側は、商品を目立たせる事・不自然さを排除すること、視聴者に良いイメージを持ってもらう事等、配慮が出来過ぎる女性みたいでしたね。
男性が論理的に主張することしかできず、女性は論理だけじゃなく、共感や思いやりを求めて噛み合わない恋人同士なんだよと遠回しに伝えたいドキュメント映画なんだと実感。
ここまで広告が映画製作に浸透してきた理由は、出来るだけ安い予算で映画を作りたいからですね。それ以外の思惑なんてありません。広告によって、安い予算で製作でき、映画の中に商品を、これでもかって程視聴者に見せて、良いイメージを持ってもらえれば万事OK。
映画の完成度なんてどうでもいいよって事なんて言っても、ちゃんとした映画を作りたい監督の一人であるタランティーノがスパーロックとのインタビューを受けるのですが、「露骨に商品広告をやると、映画のリアリティが壊れちゃうよ・・・」と言ってました。またJJ・エイブラムスは「ストーリーテリングは、ストーリーセリングなんかじゃないぜよ・・・」とも。
個人的に最も印象的だったのは、映画広告のトレイラ―製作の現場ですね。トレイラ―製作の現場では、ニューロマーケティングという理論が実践されているようで、スパーロックにニューロマーケティングの簡易検査をMRIで調べるのですが、これがもう衝撃的で・・・。
広告を、人間の脳に反応させるように作るというのは、二つの効果があります。一つは恐怖を呼び起こす事と、ある商品が広告で映った時、ドーパミン放出を促すことで、その商品を欲しくなる中毒的症状が起こるのです。
さすがにスパーロックも驚愕。これって視聴者の脳をコントロールすることじゃないの?って、聞いてみると、「いや広告は、MANIPULATION(操作)だよ」と・・・。
広告というビジネスは、視聴者が知らないところで物凄く進化してるんですね(棒)。ということで、日本のバラエティ番組に違和感を持たれたら、オススメできるドキュメントです。
個人的には、面白がる風刺映画というよりは、人類に対する警告映画なんじゃないのと思いましたけどね。ニューロマーケティングについて興味があればどうぞ。
ちなみに、このドキュメントを見ると、映画予告トレーラーが全く信じられなくなります。これは、人間の脳にドーパミンを放出させて、ノータリンジャンキーなっちまいな+IMAXで見に来いよ戦略と、頭の中でインセプションされます。
アイアンマン2についても、シーンに広告沢山入れてる事を指摘しているのですが、アイアンマン3は一体どうなるのでしょうか。個人的には早くアイアンマン3版「正直なトレーラー」が出てくる事を期待しております。
ロマンぶち壊しCinema Sins→https://www.youtube.com/user/CinemaSins?feature=
脳神経映画中毒破壊→https://www.youtube.com/user/screenjunkies?feature=
※この映画の中で、ポール・トーマス・アンダーソン監督は、映画製作における広告に全く興味ないと言ってます(本人のインタビューではないですが・・・)。広告臭が嫌いな方はどうぞ。
あと、ソフトバンクのCMで使われてるBGMが沢山使われてます。特に、スパーロックが映画製作の広告について会議している途中とかですね。きっとスパーロックが、ソフトバンクのCMを見てパロディーとしてオマージュを捧げているんですね、わかります。
2013年4月18日木曜日
私たちは何故戦うのか「Why We Fight」
アメリカ上院議会で、銃規制法案が否決された。共和党議員だけではなく、民主党議員も反対票を投じたとのことで、民主党が過半数を握る上院で、銃規制法案が否決されたというのは、ショックが大きいことだろう。
アメリカでは、銃による悲劇が幾度となく繰り返されている。オバマ大統領も2期目という事で、銃規制強化法案に乗り出したが前途多難という事であろうか・・・。
今回紹介する映画は、ドワイト・アイゼンハワーの退任演説の風景をジャケット写真として使用したドキュメント映画「Why We Fight」である。
本作の冒頭は、アイゼンハワーの退任演説から始まる。演説内容は、軍産複合体が、アメリカ社会を支配し、一部の巨大資本の都合によってアメリカ政治が牛耳られる可能性と、その危険性を訴えるというもので、アメリカ史にとっては画期的な演説内容であった。
ジョン・マケイン上院議員、ベトナム戦争参加者、学者等の様々なバックグラウンドを持つ人々がインタビューを受け、イラク戦争や過去のアメリカが起こした戦争がなぜ起きたかを解明していくという内容であり、本作を見れば、アメリカがなぜ銃規制を進める事に困難が伴うのか理解に役立つだろう。
「アメリカは、世界中に民主主義を広めるために犠牲を厭わない」というセリフが某大統領の口から発せられる。世界を平和にするために、邪悪な敵を滅ぼしにいくと。しかし、一見偉大な思想に見えるドクトリンにも、大きな陰謀が隠れており、それは軍産複合体の利益であると告発するのが、大まかな流れである。
アメリカは、民主主義国家として進歩しているが、資本主義と民主主義が常に対立している。その中で、民主主義が勝利しているように見えて、政府の決断の大半は、強大な権力をもった巨大資本によってコントロールされており、実は資本主義が勝利していたのであると。
著名な政治学者、チャルマーズ・ジョンソン氏が、アメリカの近代史について解説しており、説明が非常に分かりやすく、教科書にはあまり書かれない、巨大資本とアメリカ政府の結びつきについて理解を深めるには必見。
ジョンソン氏は、「アメリカが辿った道は西洋で初めて生まれた民主主義レジームである、ローマ帝国の道を辿っているという。ローマ帝国は、周辺にある国家を侵略し吸収していった。そして、帝国を維持し、拡大していくには強大な軍事力が必要である事を発見した。」と解説し、アメリカ帝国を風刺した。
ローマ帝国において発見された帝国の維持拡大の為の軍事力増強が必要であるという教訓が、アメリカ帝国の根幹にあり、その軍事力を支える企業体がアメリカ経済を支えているという皮肉。
現在のアメリカは、金融立国で経済を牽引しようとした為、製造業は中国等に流れてしまい、輸出出来る製品は限られている。もし、アメリカ政府が軍産複合体を解体しようとすれば、その産業に従事するアメリカ人が職を失ってしまい、経済の疲弊を促進してしまう可能性すらある。
また大半のアメリカ人は、銃規制に反対する理由はなくとも、最後には巨大資本の論理で政治が動くというのが現状。
アメリカが銃規制を促進するという事は、軍産複合体に対して不利益をもたらす事は明らかである。一見銃規制は正しいと思われるが、それによって職を失うアメリカ人も出てくる可能性もあろう。
オバマ大統領の銃規制強化法案は、アメリカ社会の根幹を変える勇気があるのか?、理想を追及するために、どのような犠牲を払う事も厭わない覚悟があるか、アメリカ人全体に対する問い掛けではないだろうか。
銃規制を促進する事によって、様々な面で国民にとって良い効果も生まれれば、思いもしなかった不測の事態すら起きうる。
本作は、国家とは一体何か?、企業とは何か?、自分たちが正義として認識していたモノが本当に正義なのか?を考える良い機会になるだろう。
「The price of liberty is eternal vigilance,And we have not been vigilant」
自由の代償は、永遠なる用心である。しかし、私たちは用心深くはなかった。
チャルマーズ・ジョンソン氏が、ドキュメントの最後に発する言葉。
私たちは、まだ無垢過ぎるのではないか。
チャルマーズ・ジョンソン氏が、ドキュメントの最後に発する言葉。
私たちは、まだ無垢過ぎるのではないか。
橋下大阪市長に贈る硬派なドキュメント「クライアント9 エリオット・スピッツァーの興亡」
現大阪市長であり、日本維新の会共同代表である橋下徹氏。歯に着せぬ発言で話題に事欠かない生粋の喧嘩屋であり、政治家としては異色なタイプである。
最近は、ツイッターで持論を連投して、読者からは火病とか発狂してると言われ、あまり評価は良くないようだ。朝日系列の週刊誌と常に火花を散らしており、常に敵を見定めて口撃的に戦うのが橋下流なのか。
橋下大阪市長の流儀についての是非は置いておいて、既存勢力に挑戦を挑もうとする人なら見て損しないであろうドキュメント映画「クライアント9 エリオット・スピッツァーの興亡」を紹介します。
監督はアレックス・ギブニーで、ブッシュ政権下におけるロビイングの実態を暴いた(ジャック・エイブラモフの暴走)を告発した「カジノ・ジャック」や、リーマンショックは、金融業界・経済学会・政府の癒着こそが真因である事を糾弾する「インサイド・ジョブ」を製作したことで有名。
本作は題名通り、エリオット・スピッツァーに焦点を当てたドキュメント。エリオットは、第54代ニューヨーク州知事で、かつてニューヨーク州司法長官を務めたエリートであり、司法長官時代はメリル・リンチやAIGといった金融機関の不正を追及して、正義の人とまで呼ばれた人物である。
そのエリートでありながら、正義の象徴でもあったエリオットが、売春疑惑によってニューヨーク州知事を辞職せざるをえなくなり、転落していった事件についての疑惑を追及していく内容である。詳しい解説は、町山さんのキラキラの解説を参照ください。
正義を追及し、不正と戦う現代のキリストのような存在が、エリオット・スピッツァーであるが、結局現代のキリストも性欲には勝てなかったのである。おそらく、普段から相当のプレッシャーに苛まれているはずで、重圧から逃れるには売春に逃げるしかなかったのであろうか。
キリスト教の教義に七つの大罪という概念がある。人間を地獄に突き落とすと見なされた七つの欲望や感情を指す。その中で、エリオットを地獄に突き落としたのは色欲であった。色欲をコントロールできず、売春に逃げてしまい、その事実をニューヨークタイムズ紙が報道してしまい、当時ニューヨーク州知事であったエリオットは失脚してしまった。
問題は、誰がニューヨークタイムズに情報をリークしたのか、どのような思惑が存在していたかである。出る杭は打たれるという言葉があるように、自分たちの利権に切り込もうとする人間がいれば、その人間を転落させようとする見えない力が必ず働くのである。
特に金儲けを邪魔しようとする人間には、手段を選ばず排斥しようとするのが常であり、エリオットも、その例外ではなかったのだ。ロバート・ケネディーは暗殺されたが、現代では暗殺より、スキャンダル発覚による失脚の方が都合が良いのだろう。
本作から学ぶべき教訓は、既存の利権や規制勢力に立ち向かう人間は、公明正大で不正は一切してはならない。特にオンナに手を出すのは、自分から揚げ足を取られる為のネタを作っているようなものだ。
キリスト教における七つの大罪は、現代社会にも当てはまり、感情や欲望を制御しつつ、理性を絶対失わないよう狡猾に動かなければ、政治家として自らの理想を実現する事は不可能なのである。
エリオットは、スキャンダル後CNNのキャスターになり、政治活動に復帰できたが、これは過去の功績が認められたからに他ならない。
私は橋下市長を心から心配している。迂闊な言動で失脚するといった事態だけは避けられるよう気を付けて欲しいと思う。もちろん全ての政治家にも当てはまるが・・・
キリストになれ、橋下市長。自治体を破綻させても、労働組合を敵に回してポピュリズムに走っても許される。しかし、不倫だけは許されないのだ。
最近は、ツイッターで持論を連投して、読者からは火病とか発狂してると言われ、あまり評価は良くないようだ。朝日系列の週刊誌と常に火花を散らしており、常に敵を見定めて口撃的に戦うのが橋下流なのか。
橋下大阪市長の流儀についての是非は置いておいて、既存勢力に挑戦を挑もうとする人なら見て損しないであろうドキュメント映画「クライアント9 エリオット・スピッツァーの興亡」を紹介します。
監督はアレックス・ギブニーで、ブッシュ政権下におけるロビイングの実態を暴いた(ジャック・エイブラモフの暴走)を告発した「カジノ・ジャック」や、リーマンショックは、金融業界・経済学会・政府の癒着こそが真因である事を糾弾する「インサイド・ジョブ」を製作したことで有名。
本作は題名通り、エリオット・スピッツァーに焦点を当てたドキュメント。エリオットは、第54代ニューヨーク州知事で、かつてニューヨーク州司法長官を務めたエリートであり、司法長官時代はメリル・リンチやAIGといった金融機関の不正を追及して、正義の人とまで呼ばれた人物である。
そのエリートでありながら、正義の象徴でもあったエリオットが、売春疑惑によってニューヨーク州知事を辞職せざるをえなくなり、転落していった事件についての疑惑を追及していく内容である。詳しい解説は、町山さんのキラキラの解説を参照ください。
正義を追及し、不正と戦う現代のキリストのような存在が、エリオット・スピッツァーであるが、結局現代のキリストも性欲には勝てなかったのである。おそらく、普段から相当のプレッシャーに苛まれているはずで、重圧から逃れるには売春に逃げるしかなかったのであろうか。
キリスト教の教義に七つの大罪という概念がある。人間を地獄に突き落とすと見なされた七つの欲望や感情を指す。その中で、エリオットを地獄に突き落としたのは色欲であった。色欲をコントロールできず、売春に逃げてしまい、その事実をニューヨークタイムズ紙が報道してしまい、当時ニューヨーク州知事であったエリオットは失脚してしまった。
問題は、誰がニューヨークタイムズに情報をリークしたのか、どのような思惑が存在していたかである。出る杭は打たれるという言葉があるように、自分たちの利権に切り込もうとする人間がいれば、その人間を転落させようとする見えない力が必ず働くのである。
特に金儲けを邪魔しようとする人間には、手段を選ばず排斥しようとするのが常であり、エリオットも、その例外ではなかったのだ。ロバート・ケネディーは暗殺されたが、現代では暗殺より、スキャンダル発覚による失脚の方が都合が良いのだろう。
本作から学ぶべき教訓は、既存の利権や規制勢力に立ち向かう人間は、公明正大で不正は一切してはならない。特にオンナに手を出すのは、自分から揚げ足を取られる為のネタを作っているようなものだ。
キリスト教における七つの大罪は、現代社会にも当てはまり、感情や欲望を制御しつつ、理性を絶対失わないよう狡猾に動かなければ、政治家として自らの理想を実現する事は不可能なのである。
エリオットは、スキャンダル後CNNのキャスターになり、政治活動に復帰できたが、これは過去の功績が認められたからに他ならない。
私は橋下市長を心から心配している。迂闊な言動で失脚するといった事態だけは避けられるよう気を付けて欲しいと思う。もちろん全ての政治家にも当てはまるが・・・
キリストになれ、橋下市長。自治体を破綻させても、労働組合を敵に回してポピュリズムに走っても許される。しかし、不倫だけは許されないのだ。
2013年4月16日火曜日
田村耕太郎さんの著作読んでグローバル企業で活躍したかったら・・・「ザ・コーポ―レーション」
ツイッターにも田村耕太郎さんの著作についての驚嘆の声で埋まり、本人も宣伝のつもりかRT沢山しているようですね。
田村耕太郎さんの著作は、日本を飛び出て世界にチャレンジしようという内容なので、見知らぬ土地でチャレンジするには、相手を理解する必要がある。特にグローバル人材になるには、グローバル企業や、そのような企業で活躍する人間が、どのような思考を持っているのか?
今回は企業という存在に焦点を当てたカナダ製作のドキュメント映画、「ザ・コーポレーション」を取り上げます。本としても出版されており、映画か本、どちらかを読めばグローバル人材に必要な思考方法を知ることが出来るでしょう。
この映画は、マイケル・ムーアやミルトン・フリードマンといった思想人や超有名企業でCEOを務めていた方まで、多様な人材に対してインタビューが収録されています。この映画自体は、反企業的側面が強く、企業が国民生活に貢献してきた部分はあまり取り上げれられておらず、巨大資本の不正や、反社会的行為、発展途上国に対する経済的搾取といった事件を取り上げ、企業とは何かを論ずるものです。
本作におけるキーワードは、徹底的な収益追求の後に企業は一体どうなってしまうのか?という点です。結論は、反社会的性格を帯びたサイコパスになってしまう。映画のあらすじ(ネタバレ注意)
この映画ではサイコパスという言葉が多用され、企業は収益最大化の為ならば手段を択ばないという主張を証明するため、いくつもの実際に起きた事件が取り上げられます。
実際に取り上げられた事件の一つにボリビアの水道事業民営化問題がありますが、これは007慰めの報酬の元ネタになった。(慰めの報酬の解説)。実際はベクテルという米企業が、世界銀行と繋がっており、世界銀行が財政難で苦しむボリビアを優遇する代わりに、水道事業をベクテルに斡旋したという。世界銀行とは、発展途上国の健全な経済発展を促す為に存在すると一般的には思われているが、国際機関の欺瞞を告発する内容になっている。
映画自体は、企業の反社会性をアピールする為に同じ内容を何回も繰り返されており、撮影時間もかなり長いので飽きる人もいるだろうが、企業体の負の部分を認識するには良い教材になる。
このドキュメント映画で、注目してほしいのは、企業が消費者に行う広告活動である。学生から見れば、広告に対して憧れを持つ方も多いだろう。文系学生で、マーケティングに憧れ、実際に勉強している方も多い。ただ、憧れだけではなく、実際の負の部分を認識する必要がある。
企業にとって広告とは、収益最大化の為に消費者をCM等で洗脳し、自社製品を買わせるよう扇動しているとの描写があり、広告とは何か、今までとは違う解釈を見ることが出来るだろう。
本作で告発された反企業的性格は、グローバル企業の経済活動に象徴される特徴である。大人数で権力を持ってしまえば、消費者の都合を一切無視して、企業利益を最優先する傾向が生まれてしまう点を、倫理的に否定するだけではなく、一人一人が理解すべき事であるとの主張は一見に値する。
とくにグローバルに活躍したいと思われる方には、企業体の反社会性を認識すること。自分が生き残るためには、人間的良心を捨てたサイコパスになる覚悟はあるかを心の中で問うたほうが良いだろう。
3月初旬にマイケル・サンデルの白熱教室で、日本の企業経営者との冷めた公開討論会が放映された。日本の企業経営者は、企業収益の向上・企業価値の最大化は大事だが、最も重要な事は社会との共生であると口を揃えて主張し、サンデルを唖然とさせた。
正直、サンデルはもっと過激な言葉を期待していたと思われるが、それは巨大資本が収益最大化を追及する事は正しいのかといった面を、もっと議論したかったのだろうか。
無論、ブッシュ政権における生命倫理委員会のメンバーでもあったサンデル師の思想は日本人に理解されずらい可能性もあるが・・・。
本作は、ニコニコ動画に字幕ありUPされていたので、時間がある方は必見。
2013年4月15日月曜日
ユニクロブラック論とウォルマート
「甘やかして、世界で勝てるのか」、ファストリテイリングの柳井正会長が語ったお言葉。
別に労働者は世界で勝つために、ユニクロで働いているわけじゃないよ、という突っ込みは抜きで、ユニクロブラック論を考える為に、「ウォルマート~世界最大のスーパー、その闇~」を紹介します。
2005年に製作されたウォルマートを告発するドキュメントで、このドキュメント映画を見れば、ユニクロブラック論より深く理解出来ると思います。
本作で指摘されたウォルマートの労働環境に対する問題点は以下の通り。(筆者の解釈。)
①価格破壊によって、地元の個人商店が淘汰される。メイドインチャイナで、大半の製品が安すぎるので、他の競争相手が対抗できない。(アメリカにおける日用品価格を押し下げた)。ウォルマートの激安戦略によって、生き残った競合相手も低価格戦略を強いられる。
②正社員の平均年収が200万円以下で、相当な低賃金(4人家族では貧困家庭)。他の競合相手が既にウォルマートに潰されているので、低賃金労働者は他に働く場所がないので、そのまま搾取構造が生まれてしまう。
③従業員の大半は正社員であるが、アメリカは国民皆保険が存在せず、民間の保険に加入しなければならない。しかし、低賃金労働者には民間の保険に加入できず、州政府等が税金でウォルマートの従業員を補助しなければならない。ウォルマートが従業員に払うべき給料や法定福利を、州政府の税金で払っているようなもの。
④販売している大半の製品は、中国やインドなので、ウォルマートは儲かっても、アメリカ人に還元されない。還元されるのは経営陣や株主のみ。
上記問題点はアメリカで起きている問題であるが、そのまま一部ユニクロブラック論に当てはまる。現場の労働者は、低賃金で働かされ、社会保障から疎外される可能性である。激務の割に低賃金では、従業員の健康状態が脅かされる。将来的に政府の社会保障として負の遺産になる可能性は否定できない。企業が労働者をコキ使い、使えなくなったら政府が税金で保護するという最悪の状況・・・。他にも労働環境についての描写は、ユニクロブラック論を理解する上で大いに参考になります。
またユニクロブラック論について、本当の問題は採用の失敗であるとの主張もあります。採用問題の失敗として語る事自体は間違ってないが、日本全体で考えれば、もっと深刻な問題が潜んでいる。またグローバル化によって発展途上国の経済が発展するように見えて、実際は巨大資本によって発展途上国の労働者が搾取されている実態も告発されています。
映画評論家の町山智浩氏が、本作について解説した動画があるので、ご参照ください。もしかしたらYouTubeで検索すれば、このドキュメント映画自体見れるかもしれませんので、探してみるといいと思います。
今回の記事はウォルマートやファストリテイリングを批判するものではありません。小売業は競争の激しい業界であり、本作が現状がどれほど深刻かを理解するのに役立つと思います。
国際競争に勝ち残る事と、労働者の待遇を守る事は両立しないという事を痛感させられるドキュメント。
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